日本の伝統工芸品や美術品のなかでも、掛け軸は特に繊細で手間のかかる保存が求められる文化財の一つです。
しかし、多くの方が掛け軸を所持しているものの、正しい保管方法を十分に知らないため、思わぬ劣化を招くことも少なくありません。
今回の記事では、掛け軸の保管における二重箱の役割やその効果、そして掛け軸を守るための二重箱を活用した保管方法について解説します。
【目次】
二重箱とは何か?その目的と役割
二重箱の構造と特徴
二重箱が価値ある作品に用いられる理由
二重箱を活用した掛け軸の保管方法
保管前の事前準備
掛け軸の巻き方と箱への収納方法
保管中の湿度管理と定期的な虫干し
掛け軸の買取方法について
出張買取
店頭買取
ネットオークション
まとめ
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二重箱とは何か?その目的と役割
掛け軸を湿気や温度変化から保護するためには、保管箱の質と構造が重要です。
その中でも、二重箱と呼ばれる構造は、より厳重な保管が求められる価値の高い作品に使用される方法です。
ここでは二重箱の構造と、なぜその保管方法が掛け軸や美術品の保護に適しているのかについて説明します。
二重箱の構造と特徴
二重箱は、掛け軸を直接収納する「桐箱」に加え、さらにその桐箱を収めるための外箱が備わった二重構造の箱です。
この外箱の多くは湿気を防ぐ漆が塗られた塗り箱になっており、二重に保護されることで内部の湿度が一定に保たれやすくなります。
外部からの湿度や温度の影響を和らげるため、気候の変化が作品へ与えるダメージが少なくなるのです。
二重箱が価値ある作品に用いられる理由
特に価値の高い掛け軸や美術品には、こうした二重箱が使われることが多く、その理由は「保護効果」と「美観」にあります。
元々二重箱が作られていない茶碗や茶道具の外箱を追加で設ける場合もありますが、これは前の所有者が丁寧に保管していた証とも言えます。
作品が二重箱に納められていることで、それ自体が品格や重要性を表すものにもなるのです。
二重箱を活用した掛け軸の保管方法
二重箱を使用することで、掛け軸はより厳重に保管されますが、さらに適切な保管手順を踏むことで、掛け軸を長く美しい状態で保持することが可能です。
ここでは、二重箱を活用した掛け軸の正しい保管方法とその際の注意点について解説します。
保管前の事前準備
掛け軸を保管する前には、保管場所の湿度と温度を整えておくことが大切です。
掛け軸は乾燥し過ぎるとひび割れや変形の原因となるため、直接風が当たらない場所での保管を心がけましょう。
雨の日や湿度の高い日には、箱の内部にカビが発生しやすくなるため、乾燥した晴れた日に保管するのが理想的です。
掛け軸の巻き方と箱への収納方法
掛け軸を外した後は、柔らかい刷毛を使い、表面のホコリを丁寧に払います。
次に、掛け軸の左右の風帯(ふうたい)を掛け軸の中心に向けてたたみ、風帯がはみ出ないようにしてから巻きます。
巻き終えた掛け軸は、桐箱に丁寧に収納し、その後、桐箱ごと外箱に収めて二重箱の状態で保管します。
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保管中の湿度管理と定期的な虫干し
湿気は掛け軸の大敵であるため、二重箱に入れて保管する場合も湿度の高い場所は避けることが重要です。
さらに、年に1?2回を目安に、乾燥した日に掛け軸を虫干しすることで湿気を飛ばし、カビや劣化を防ぐことができます。
直射日光が当たらない風通しの良い場所で日陰干しを行うと、より掛け軸を長持ちさせられます。
掛け軸の買取方法について
掛け軸を適切に保管することは、その価値を維持する上で重要ですが、買取を検討する際にも、その保存状態が査定に大きく影響します。
ここでは、掛け軸の買取を検討する際の方法や注意点について解説します。
出張買取
掛け軸の買取で最も手軽な方法が、出張買取です。
掛け軸はその繊細さゆえに、移動中のダメージが心配されることから、査定士が自宅まで来てくれる出張買取は非常に便利です。
また、出張買取では査定が多く必要な場合でも、時間に余裕を持って対応できる点が魅力です。
依頼する業者の評判や、出張費用の有無、キャンセル料などを事前に確認しておくと、安心して査定を受けられます。
店頭買取
街中にある買取店舗に掛け軸を持ち込む店頭買取も、選択肢の一つです。
特に大型の買取専門店では、口コミや実績をチェックしやすいので、信頼できる鑑定士に査定してもらいたい方におすすめです。
ただし、買取価格は鑑定士の経験や知識により異なる場合もあるため、納得のいく価格で買取を進めることができます。
ネットオークション
インターネットを通じて個人間で取引できるネットオークションも、掛け軸の買取方法の一つです。
ただし、掛け軸の価値を適切に伝えるための知識や、詳細な説明が求められるため、骨董や美術品に詳しい人向きといえます。
安易に出品すると本来の価値より低く売れてしまうリスクもあるため、適切な証明書や説明書きを用意することが肝心です。
まとめ
掛け軸を長持ちさせるためには、二重箱の使用と適切な保管方法が重要です。
湿気対策や虫干しを行うことで、掛け軸の状態を良好に保てます。
また、買取を検討する場合は、出張買取や店頭買取、ネットオークションなど、自分の目的や掛け軸の状態に合わせた方法を選ぶと良いでしょう。
大切な掛け軸を守りながら、その価値をしっかり引き出せるよう、ぜひ本記事を参考にしてください。
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