アンティークとは、製造から100年以上経った美術品や骨董品のことです。素人では判断が難しいため、いくつか特徴を捉えておきましょう。この記事では、アンティーク製品の基本情報や特徴、高く売るポイント、買取相場などを解説します。
【目次】
アンティークとは?アンティークの意味アンティークとヴィンテージの違いアンティークと骨董品との違い一点ものの場合がほとんど凝った装飾が施されているデザインに時代性や地域性が反映されている価格が下がりにくい有名ブランドの製品である古い年代に製造されている付属品が揃っている鑑定書がある陶磁器の食器銀食器オルゴールアンティーク家具ペルシャ絨毯
アンティークとは?
古い家具などをアンティークと呼ぶことがありますが、実は古いものがすべて当てはまるわけではありません。アンティークという言葉には、きちんとした定義があります。ここからは、以下の3つについて解説します。
- アンティークの意味
- アンティークとヴィンテージの違い
- アンティークと骨董品との違い
曖昧に使っていると、自分の持っているものが骨董品なのか、ヴィンテージのものなのか判断できません。買取店に伝えるときにも、認識の違いが生まれてしまう可能性があります。
アンティークの意味が曖昧だったり、ヴィンテージや骨董品との違いが分からなかったりする場合は、以下を参考にしてみてください。
アンティークの意味
アンティークとは、もともとフランス語で「骨董品」のことです。フランスでは、アンティークの定義は存在していませんでした。1934年にアメリカの通商関税法上で、「製造から100年以上経った美術品や骨董品」と定義されました。
中には、製造から100年未満のものでもアンティークと呼ぶことがあります。定義に当てはまっていなかったとしても例外で使われることがあるため、注意してください。たとえば、日本製のもので洋風の家具などは、アンティークと呼ばれることもあります。
アンティークとヴィンテージの違い
アンティークとヴィンテージの違いは、作られてからどれくらい経っているかあります。アンティークが製造されてから100年以上経過しているのに対し、ヴィンテージは、100年未満で価値の高いものです。
ヴィンテージの年数には明確な決まりはありませんが、製造から30年程度経っているものを指すことが多いでしょう。もともとは上質なワインを指すときに使われていた言葉で、他のものにも使われていきました。
30年前くらいに作られた価値のあるファッションアイテムのことを呼ぶときにも、ヴィンテージは使われています。
アンティークと骨董品との違い
アンティークと骨董品には、作られた土地の違いがあります。
- アンティーク:アメリカなどで作られたもの
- 骨董品:日本や中国などのアジアで作られたもの
どちらも、製造されてから100年以上経過していることには変わりがありません。製造された地域だけが違うため、ほとんど意味合いは同じであることがわかります。アンティークは、製造から100年未満のものにも例外的に使われているといいましたが、骨董品も同様です。
ときに骨董品は、美術品として評価されているものに対して使われます。これらの言葉の定義は、使われる人や場面によって変わることもあるため、注意しましょう。
アンティークの特徴
アンティークの特徴は、以下の4つです。
- 一点ものの場合がほとんど
- 凝った装飾が施されている
- デザインに時代性や地域性が反映されている
- 価格が下がりにくい
定義が曖昧になりがちなため、素人では判断が難しいこともあります。自分の持っているものがアンティークに当てはまるのか疑問に思っている場合は、特徴に当てはまっているかチェックしてみてください。
一点ものの場合がほとんど
アンティークと定義されるものは、ほとんどが一点ものであると言われています。同じ時代に作られているのになぜ一点ものが多いのかというと、アンティークのものはオーダーメイドで作られているためです。デザインが同じだったとしても、使われている木の木目や色合いの違いがあるため、世界に一つしか存在しません。さらに、100年以上前から存在しているため、使われ方によっても雰囲気が変わります。
まったく同じものは、アンティークにほとんど存在していません。
凝った装飾が施されている
アンティークには職人のこだわりが反映されており、凝った装飾が見受けられます。アンティークのものは、生産性よりも目で見て楽しむことを重視されて作られていました。そのため、職人が一つひとつ丁寧に装飾を施しています。
これらの装飾は、大量生産が当たり前の現代で表現することは難しいとされています。その希少さから、アンティークの価値が高くなるのです。
デザインに時代性や地域性が反映されている
アンティークのデザインは、時代や地域背景が反映されているのが特徴です。たとえば、西洋アンティークのものであれば、草花をイメージしたデザインで猫脚が取り付けられています。日本で作られたアンティークは、漆塗りが施され鉄金具の装飾がされているのが特徴です。
現代のものと比べると、かなり細かい装飾がされています。自分が持っているものがアンティークと思われる場合は、デザインをよく観察してみましょう。
価格が下がりにくい
一般的に、アンティークのものは価格が下がりにくいとされます。その理由は、以下の3つです。
- 貴重な素材が使われている
- 職人のデザイン技術が反映されている
- 修復して何度でも使える
アンティークのものは、貴重な素材で作られています。職人のデザイン技術も反映されており、骨董品・美術的な価値が高いです。普通の家具の場合は、購入したときが一番高く使っているうちに値が下がっていきますが、アンティークは価値が下がりにくいため、資産として持つ場合もあるでしょう。貴重なものになれば、手に入れた後でも値が上がる可能性もあります。
さらにアンティークは、丈夫でたとえ壊れたとしても修理すれば何度でも使えるすぐれものです。修理しながら長く使っていけるため、時代が変わっても価格が下がりにくいでしょう。現代の家具と比較すると、コストパフォーマンスのよさもアンティーク製品の魅力の一つと言えます。
高額査定の可能性が高いアンティーク製品のポイント
高額査定が期待できるアンティーク製品には、いくつか特徴があります。
- 有名ブランドの製品である
- 古い年代に製造されている
- 付属品が揃っている
- 鑑定書がある
アンティーク製品を売るのであれば、できるだけ高く売りたいものです。自分の持っているものが高く売れるかチェックしたい場合は、以下を参考にしてみてください。
有名ブランドの製品である
アンティーク製品の中でも有名ブランドのものは、高く売れる可能性があります。なぜなら、伝統のあるブランド物はコレクターから根強い人気があり、需要が高いためです。高値で取引されるブランドには、エルメスやティファニー、リヤドロなどが挙げられます。
マイセンやノリタケなどの食器も、高値で取引されることが多いです。付属されているカードや保証書などを見て、ブランドを判断してみてください。どうしてもわからない場合は、鑑定士などに依頼して鑑定してもらうのがおすすめです。
古い年代に製造されている
製造から100年経っているアンティークは、高値で取引される可能性が高いです。基本的にアンティーク製品は、古いものほど価値が高まります。同じ製品でも1400年代に作られたものと1990年代に作られたものでは、当然1400年代の方が現存するものが少ないでしょう。
つまり、古い時代に製造されたものは自ずと希少性が高まり、高額買取が期待できます。一概にこの時代に作られたから、高く売れるとはいい切れません。しかし、作られた時代は査定をするうえで大きな評価ポイントになることは覚えておきましょう。
付属品が揃っている
アンティーク製品を高く売りたいと思ったときには、付属品が揃っているかチェックしてみましょう。付属品は、作者や作られた年代を判別するための大きな手がかりです。さらにすべて揃っていると希少性も高まるため、高額買取となる可能性が高いでしょう。
付属品は、以下のものを揃えておくのがおすすめです。
- 外箱
- 共箱
- 内袋
- 取り扱い説明書
購入したときに付いてきたものは、すべて取っておいて、査定をするときに一緒に売却してみてください。
鑑定書がある
アンティーク製品の中には、鑑定書が付属されているものがあります。鑑定書がある場合は、一緒に売却してください。アンティーク製品の中には、贋作が紛れていることもあるのです。
鑑定書は、鑑定士がアンティーク製品が本物かどうか判断するための材料になります。査定がスムーズになり、高額買取も期待できるでしょう。鑑定書があれば高額買取になるはずが、付属されていなかったために買取できなかった例もあります。
このように鑑定書の有無で買取価格が大きく変化することもあるため、一緒に売却するようにしてください。
種類ごとの買取相場
アンティーク製品には、いくつか種類があり、買取相場も異なります。ここからは、以下にある5つのアンティーク製品の買取相場を解説します。
- 陶磁器の食器
- 銀食器
- オルゴール
- アンティーク家具
- ペルシャ絨毯
買取相場やどのようなものが高く売れるのかなどを解説するため、買取相場を把握したい場合は、以下を参考にしてみてください。
陶磁器の食器
陶磁器の食器の買取相場は、数十万〜100万円程度です。日本のものだと、瀬戸焼はかなり高く買取してもらえる可能性があります。さらに有名人が作ったものも価値が高まる要素になるでしょう。
海外のものであれば、マイセンやリヤドロ、ウェッジウッドなどが高く売れる可能性があります。陶磁器は、保存状態や付属品の有無で買取価格が大きく変わるため、管理には気をつけるようにしてください。マイセンやリヤドロなどの洋食器の買取を検討している方は、以下の記事も参考にしてみてください。
洋食器買取で高く売る方法とは?洋食器の種類やブランド洋食器の買取相場について
銀食器
銀食器の買取相場は、数万〜80万円程度です。銀食器はブランドや銀の含有量、アイテムなどにより、買取価格が大きく異なります。査定に出しても買取相場と異なることもあるため、あくまでも参考程度に捉えておきましょう。
銀食器の買取で高く売れるのは、有名ブランドのものです。クリストフルやエルキューイなど高額買取が期待できるでしょう。セットになっている銀食器はできるだけ揃えておくと高額買取してもらえる可能性が高まります。
売却をするときは、骨董品専門業者に売ることで、正しい知識で査定してもらえるため高額買取が可能です。
オルゴール
オルゴールの買取相場は、およそ1万〜100万円です。希少価値や状態、メーカー、ブランドなどによってかなり買取価格は異なります。とくにポーターやポリフォンなどのメーカーが作ったものは、希少なため高額で取引されるでしょう。
貴重なオルゴールでも、状態が悪ければ査定額が低くなるために注意が必要です。正常に音が鳴るかも査定ポイントになるため、売却前には一度確認しておきましょう。さらにオルゴールには、偽物も多く存在します。
真偽の判定に必要なのは、入手ルートです。どこで手に入れたものかわかる範囲で査定員に知らせておけば、スムーズに査定ができます。正しいルートで手に入れたものであれば高額買取が可能です。
アンティーク家具
アンティーク家具の買取相場は、数十万〜300万円程度です。王室や名のある家で愛用されていたものなどであれば、数千万円するものもあります。とくに洋風の家も多くなっているため、アンティーク家具の需要の高くなってきています。
19世紀の終わりから20世紀の初めに活躍したマジョレルの作品は、高額買取が期待できるでしょう。アンティーク家具は、状態や購入情報などが査定に大きく影響します。売却するときには、拭き掃除をしてきれいにしておきましょう。
さらに購入情報がわかっているとスムーズに売却できるため、メーカー情報や購入した場所などわかることはすべて伝えることが大切です。
ペルシャ絨毯
ペルシャ絨毯の買取相場は、1万〜30万円程度です。そもそもペルシャ絨毯とは、イラン国内で製作された羊毛や綿を使った手織りの絨毯を指します。中には、100年以上使用されているものもあるほどです。
ペルシャ絨毯の査定では、素材や年代はもちろん、サイズやノット数も関係するため注意しましょう。サイズが大きいほど製作に時間がかかり、高値で取引されます。ノット数とは、記事の目の細かさを表す単位のことです。
ノット数が高いものは、目が細かく手間がかかっているため、高額買取も期待できます。サイズやノット数だけで買取価格が決まるわけではありませんが、査定の大きな要素にはなるでしょう。
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一つひとつ丁寧に査定し適切な販路を選定するため、適正価格で買取をしております。さらに、アンティーク製品以外にも、骨董品や茶道具などの買取も承っており、まとめての売却も可能です。買取方法も出張買取や店舗買取、宅配買取などを用意しているため、お客さまの利用しやすい方法をお選びいただけます。
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まとめ
アンティークとは、製造されてから100年以上経ったもののことです。アンティークの語源であるフランスでは、とくに決まりはありませんでした。類似する言葉には、ヴィンテージや骨董品があります。
ヴィンテージはアンティーク程古くないものの、価値があるとされます。また、骨董品は主にアジアで作られたものです。日本で作られたものや製造から100年未満のものの中にも、アンティークと呼ばれるものがあるため注意しましょう。
アンティークには、一点ものだったり、凝ったデザインをしていたりする特徴があります。職人が一つひとつ丁寧に手作りしているため、価値が下がりにくいこともポイントです。高額買取ができる骨董品のポイントを知っておくと、自分の持っているものがどれくらいで売却できるのか判断できます。
もしも持っているアンティーク製品を売りたい場合は、メーカーや製造年数、付属品などをチェックしてみてください。売却するときには、相場を知っておくのも大切です。種類ごとに買取相場が異なるため、事前にチェックしておきましょう。
アンティーク品をどこに売ろうか迷っている場合は、永寿堂におまかせください。一つひとつ丁寧に査定し、適切な価格で買取いたします。
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