昭和古銭の価値は、種類によってピンキリです。そのため何も知らずに銀行に持って行くと、損をしてしまう可能性があります。この記事では、製造時期ごとの古銭の特徴や価値、高く売るための方法について詳しく解説するので、知りたい方はご一読ください。
1.製造時期ごとに解説!昭和の古銭
昭和前期は大正時代と似た古銭が発行された
戦争中はアルミニウムや錫製の古銭が発行された
戦後は現代と似た貨幣が発行された
2.一覧で見る昭和古銭の価値
昭和16年頃に発行「富士一銭アルミ貨」
昭和30年頃発行「新五円金貨」
昭和13年頃発行「五銭アルミ青銅貨」
昭和8年頃発行「10銭ニッケル貨」
発行年によって価格が変わる「ギザ10」
記念硬貨「天皇陛下御在位60年記念貨幣2点セット」
昭和39年発行「東京オリンピック 1,000円硬貨」
3.価値が高い昭和古銭の特徴
4.昭和の古銭を高く売るための3つの方法
4-1.できるだけ早めに売る
4-2.無理に洗浄しない
4-3.付属品を付けて売る
5.昭和の古銭の価値を知りたい方は「永寿堂」へ!
6.まとめ
製造時期ごとに解説!昭和の古銭
昭和の古銭には、製造年ごとに特徴があります。まずはじめに以下3つの製造時期に分けて、昭和古銭にはどのような特徴があるのかを解説しましょう。
・昭和前期は大正時代と似た古銭が発行された
・戦争中はアルミニウムや錫製の古銭が発行された
・戦後は現代と似た貨幣が発行された
同じ元号のあいだに発行されたものだからといって、材質が全て同じというわけではありません。製造当時の背景などで古銭の材質が変わります。それぞれどのような特徴があるのかを詳しく解説していきましょう。
昭和前期は大正時代と似た古銭が発行された
昭和の前期には、大正時代とよく似た古銭が発行されています。以下に挙げる種類の硬貨が発行されていました。
・1銭:青銅貨・黄銅貨
・5銭:ニッケル貨
・10銭:白銅貨
・ニッケル貨
・50銭:銀貨
・5円:金貨
・20円:金貨
1〜50銭までは、大正時代に引き続いて発行された硬貨です。5円と20円硬貨は、昭和30年(1955年)に発行されました。
1銭古銭では、主に青銅でつくられたものが多く発行されています。黄銅貨は、昭和13年(1938年)にしか発行されていません。そのため、黄銅貨のほうが希少価値が高いといえるでしょう。50銭銀貨は銀の含有率が72%と高いため、素材としての価値が高い古銭です。金貨も発行された数が少ないため、希少価値が高いとされます。
戦争中はアルミニウムや錫製の古銭が発行された
戦争中、金属は希少なものとされていたため、アルミニウムや錫製の古銭が発行されていました。その種類は以下のとおりです。
・1銭
・5銭
・10銭
戦争中につくられた硬貨は材質の悪いものが多いため、現在ではあまり価値がないとされています。戦争が終わった直後も、しばらく同様の材質の古銭が発行されます。その後GHQの規制により、薬莢や弾帯のスクラップを利用した黄銅貨が発行されるようになりました。
戦後は現代と似た貨幣が発行された
戦後には、現代と似た貨幣が発行されています。大きな特徴は昭和28年(1953年)に小額通貨整理法が施行され、1円以下の貨幣の使用が禁止されたことです。主に発行されていた古銭の種類は、以下のものです。
・1円
・5円
・10円
・50円
・100円
・500円
これらは一斉に発行されたわけではなく、徐々に時代の変化に合わせて発行されています。そのため、製造され始めた時期が違うのです。また偽造を防ぐために、穴あき硬貨がこの頃からつくられました。
一覧で見る昭和古銭の価値
昭和古銭には様々な種類があり、価値にも違いがあります。ここからは、以下に挙げる昭和古銭の価値をそれぞれ解説していきましょう。
・昭和16年頃に発行「富士一銭アルミ貨」
・昭和30年頃発行「新五円金貨」
・昭和13年頃発行「五銭アルミ青銅貨」
・昭和8年頃発行「10銭ニッケル貨」
・発行年によって価格が変わる「ギザ10」
・記念硬貨「天皇陛下御在位60年記念貨幣2点セット」
・昭和39年発行「東京オリンピック 1,000円硬貨」
中には、数十万円を超える価値を持つ古銭もあります。自宅にある古銭で同じ種類のものがある場合は、以下を参考にしてみてください。
昭和16年頃に発行「富士一銭アルミ貨」
昭和16年(1941年)頃に発行された硬貨の「富士一銭アルミ貨」は、それほど希少価値の高いものではないとされています。太平洋戦争で航空機の需要が高まった際、少ないアルミ素材で製造されました。
富士山と菊が刻まれており、漢数字の「一」が書かれたデザインが特徴です。昭和18年には重量が0.65gから0.55gに減り、その後製造中止になっています。製造されていた年数が2年と短いことも特徴の1つです。
買取価格は、1〜500円程度とされています。高額買取は期待できないので注意しましょう。
昭和30年頃発行「新五円金貨」
昭和30年(1955年)頃に発行された金貨の1つである「新五円金貨」。これは昭和30年に施行された貨幣法によって、金の含有量が旧五円金貨の半分に変更された古銭です。重量も半分となっています。
平成17〜20年(2005〜2008年)、財務省は保有していた金貨をオークションで売りました。その中には新五円金貨も含まれており、当時は数万円以上で落札されていたようです。財務省がオークションに出した金貨は特別なケースに入っており、証明書も付いているため高額買取が期待できます。
通常の新五円金貨は、数千円からの買取です。ただし、特に昭和5年製のものは希少価値が高く、数十万で買い取ってもらえます。
昭和13年頃発行「五銭アルミ青銅貨」
昭和13年(1938年)頃に発行された「五銭アルミ青銅貨」は、比較的高値が付きやすい古銭とされています。この時代は、戦争にニッケル素材を多く使っており、5銭のニッケル貨を溶かして使っていました。その代わりに発行された貨幣なのです。
アルミニウムと銅の合金が使われており、デザインは公募されたものをもとに菊と桐、桜が使われています。デザイン性の高さから集めるコレクターも多いです。買取価格は500〜1,000円とされています。
昭和8年頃発行「10銭ニッケル貨」
昭和8年(1934年)頃に発行された「10銭ニッケル貨」は、高いもので1,000円ほどの価値がある古銭です。ニッケルが使われる前までは、白銅が使われていました。しかし、耐久性が高いという理由からニッケル素材で作られるようになったとされています。
特にニッケルは、硬貨にしづらいことが特徴です。その分偽造しにくいといったメリットがありました。流通量が少なく、手に入れにくい硬貨とされています。
通常は、200〜500円程度で取引されているようです。
発行年によって価格が変わる「ギザ10」
「ギザ10」は、発行年によって価値が変わるとされている硬貨です。そもそもギザ10とは、側面がギザギザしている10円硬貨のことを指します。通常は模様がなくツルッとしているため、珍しいとされているのです。
ギザ10は、昭和26〜昭和33年(1951〜1958年)に発行されています。そのうち昭和31年(1956年)のみ、発行されていません。通常のギザ10は、10〜70円程度の価値ですが、未使用のものは以下のような価格で買い取られているようです。
・昭和26年(未使用):1万円
・昭和27〜29年(未使用):3,000円
・昭和30年30年(未使用):3,000円
・昭和31年(未使用):4万円
・昭和33年(未使用):5万円
自分の持っている年代のものにどのくらいの価値があるのか、ぜひ参考にしてみてください。
記念硬貨「天皇陛下御在位60年記念貨幣2点セット」
日本造幣局によって発行された「天皇陛下御在位60年記念貨幣2点セット」も価値があるとされています。天皇陛下御在位60年記念貨幣2点セットは、昭和天皇の在位60年を記念して発行された硬貨です。在位50年の際には、100円白銅貨のみが発行されていました。
60年記念には10万円と1万円、500円の3硬貨が発行されています。これには理由があり、アメリカとの貿易摩擦を緩和するために金を大量購入したことによるものでした。天皇陛下御在位60年記念貨幣2点セットには、10万円の金貨が2枚入っています。
買取価格は、20〜30万円とされています。ただし、偽造の多い貨幣であるため注意が必要です。
昭和39年発行「東京オリンピック 1,000円硬貨」
昭和39年(1964年)に発行された「東京オリンピック 1,000円硬貨」は、記念硬貨とはいえそれほど価値がないとされています。ただし、日本で最初に発行された硬貨として有名です。
表面には日本の象徴である富士山と桜が描かれており、裏面には桜と五輪マークが描かれています。発行枚数は1,500万枚でした。収集ブーム全盛期には、2万円で取引されていたこともあるようです。
現在では、1,000〜1,300円程度で取引されています。
価値が高い昭和古銭の特徴
価値が高い昭和古銭には、次のような共通の特徴があります。
・発行枚数が少ない
・歴史的かつ芸術的な価値がある
・使用されている素材に価値がある
硬貨は手間や時間をかけて作られているため、美術品としての価値が付くことがあります。昭和古銭の中には、現在では発行されていない硬貨も多いため、歴史的な価値も付きやすいです。
さらに、使用されている素材も高値が付くポイントの1つといえるでしょう。金や銀、銅などの素材が使われていると、素材の価値を買取価格に反映してもらえます。
昭和の古銭を高く売るための3つの方法
昭和古銭を高く売るためには、以下に挙げる3つのコツを心得ておきましょう。
・できるだけ早めに売る
・無理に洗浄しない
・付属品を付けて売る
コツを知っているのと知らないのとでは、買取価格に差が出ることもあります。自分の持っている昭和古銭をできるだけ高く売りたいと考えている方は、以下のコツを踏まえた上で売ってみてください。
1.できるだけ早めに売る
昭和古銭は、できるだけ早めに売るようにしましょう。なぜなら、古銭の価値は時が経つにつれて下がっていくからです。そのまま放置していると、そのうち価値を失うこともあります。
自宅で保存していると良好な環境で保管できず、知らないうちに傷が付いたり、錆びてしまったりすることもあるでしょう。すると、1,000円くらいの価値があったはずが10円程度まで下がってしまうこともあるのです。価値が高いうちに、できるだけ早く売ってしまいましょう。
2.無理に洗浄しない
無理に洗浄しないこともコツの1つです。きれいなほうが高く売れると判断して磨く方もいますが、古銭は製造当時の状態が残っているかどうかで価値を見ています。そのため、無理に洗浄するのは価値を下げることに繋がるのです。
査定してもらう際には発見した状態のまま持って行き、本来の価値を見てもらうようにしましょう。きれいにする作業は、専門家に任せてください。
3.付属品を付けて売る
昭和古銭を売る際には、付属品を付けて売るようにしましょう。例えば記念硬貨であれば、専用ケースや証明書などが付属されているはずです。中古市場で購入したものの場合、鑑定書が付いていることもあるでしょう。
これらが付属していることで、相場よりも高く買い取ってもらえる可能性があります。できるだけ取っておくようにしましょう。古銭を高く売りたいと考える方は、以下の記事も参考にしてみてください。
昭和の古銭の価値を知りたい方は「永寿堂」へ!
永寿堂では、昭和古銭の買取を承っております。蓄積したデータをもとに適正価格を決めており、人件費やお店のコストを浮かせているため、その分高価買取が可能です。
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【永寿堂へのお問い合わせ】
・TEL:0120-060-510
・メール:info@eijyudou.com
まとめ
昭和古銭は、発行された時期によって使われている素材や、作られた種類に違いがあります。買取価格にも影響するため、自分の持っている古銭がいつ作られたものかを把握しておきましょう。具体的な価値を知りたい方は、この記事で挙げた一覧を参考にしてください。
高く売るためには、3つのコツをおさえておきましょう。事前に知っておくことで、買取価格に差が出ることもあります。古銭を売る業者に迷っている場合は、ぜひ永寿堂にお任せください。
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