日本刀を処分する際の処分方法と注意すべき事を解説
日本刀の処分方法は、主に4つあります。日本刀を手放す前には、確認するべきことが2つあり、おろそかにしてしまうと法律違反となることもあるのです。この記事では、日本刀の処分方法や注意点などを解説します。手放したいと考えている方は参考にしてみてください。
【目次】
日本刀を処分するときに確認すべき2つのポイント
銃砲刀剣類登録証がない場合にとるべき3つの手順
銃砲刀剣類登録証がある日本刀の処分方法4つ
日本刀を処分するときの3つの注意点
模造刀を処分する2つの方法
日本刀を処分するなら「永寿堂」へ
まとめ
日本刀を処分するときに確認すべき2つのポイント
日本刀を処分する場合、確認するべきポイントは2つあります。
- 銃砲刀剣類登録証があるかどうか
- 模造刀か本物の日本刀か
これらを確認していないと、間違った処分方法で捨ててしまったり、法律違反となったりします。日本刀を処分したいと思い立ったならば、以下の項目を必ずチェックしてください。それぞれ注意点などを解説していきます。
1.銃砲刀剣類登録証があるかどうか
まずは、銃砲刀剣類登録証があるかどうかを確認しましょう。銃砲刀剣類登録証とは、日本刀の中でも美術品として価値がある刀に対して発行される登録証のことです。各都道府県の都道府県教育委員会によって交付されます。
銃砲刀剣類登録証があることで、日本刀を所持できるようになるのです。まずはこの登録証の有無を確認しましょう。登録証の有無によって、処分の手続きが変化します。自分がどの手順で捨てなければいけないのかを知るためにも必要な確認事項です。
参考:e-GOV「昭和三十三年文化財保護委員会規則第一号 銃砲刀剣類登録規則」
2.模造刀か本物の日本刀か
自分の持っている刀が、模造刀か本物の日本刀のどちらに当てはまるかをチェックしておきましょう。模造刀と日本刀の違いは、以下の2つです。
- 素材
- 重さ
日本刀には、玉鋼(たまはがね)と呼ばれる素材が使われています。対して模造刀には、アルミニウム合金やプラスチック、木などの素材が使われていることが多いです。そのため、素材の違いから模造刀のほうが日本刀よりも軽いという特徴があります。
ただし、まれに日本刀と同様の重さがある模造刀があるため注意しましょう。一見見分けがつかないかもしれませんが、磁石を近づけると違いが分かります。模造刀は磁石にくっつかない素材で作られていることが多いです。
模造刀と日本刀では処分方法が異なるため、事前にチェックしておきましょう。
銃砲刀剣類登録証がない場合にとるべき3つの手順
自分の持っている日本刀が本物であるのに、銃砲刀剣類登録証が家にない場合は、以下の手順で登録して証明書を発行してもらいましょう。
- 登録があるかどうかを警察に確認する
- 刀剣類発見届出済証を取得する
- 銃砲刀剣類の登録を申請する
登録のない日本刀は、売却不可能です。遺品整理などを行っていた際に未登録の日本刀が発見された場合は、以下の手順を参考にしてみてください。
1.登録があるかどうかを警察に確認する
自宅などにおいて銃砲刀剣類登録証のない日本刀が発見された場合、まずはその日本刀が登録されているかどうか、警察に確認を取りましょう。所轄の警察署に電話をかけて確認します。すでに登録済みだった場合は、再交付の手続きをしてください。
再交付の手数料は、3,500円です。交付の申請は、警察署ではなく各都道府県に所在する教育委員会に対して実施します。書類を提出して再交付してもらいましょう。
警察署に確認して登録がなかった場合は、次のステップに進みます。
2.刀剣類発見届出済証を取得する
日本刀の登録がなかった場合は、刀剣類発見届出済証を取得しましょう。警察署の生活安全課に連絡し、刀を発見するにいたった経緯など、質問されたことに回答します。その後は、発見したままの状態を保って警察署に持っていきましょう。
警察署で書類などを記入し、刀剣類発見届出済証の発行を申請しましょう。申請には、世帯主自身が向かいます。身分証と印鑑を持っていってください。
申請が完了したならば、刀剣類発見届出済証と一緒に日本刀を持ち帰ります。その後「登録審査会」の通知が自宅に届くので、銃砲刀剣類の登録をするために会場に向かいましょう。
3.銃砲刀剣類の登録をする
最後に、銃砲刀剣類の登録をします。住んでいる地域の教育委員会が実施する登録審査会に参加し、日本刀が美術品としての価値があるかどうかを見てもらいましょう。その審査で合格することで、銃砲刀剣類として登録できるようになります。
基本的には発見者本人が登録会に参加するのがよいとされていますが、代理人に行ってもらうことも可能です。登録会には、以下の5つのものを持参してください。
- 日本刀
- 刀剣類発見届出済証
- 印鑑
- 身分証明書
- 委任状(代理人が行く場合のみ)
登録する場合は、刀剣類発見届出済証を取得する段階で手数料の6,300円が必要になります。不合格だったとしても、手数料は返ってこないので注意しましょう。
銃砲刀剣類登録証がある日本刀の処分方法4つ
銃砲刀剣類登録証がある日本刀の処分方法は、以下の4つです。
- 無料で処分してもらうなら「警察署」
- 遺品整理と一緒に依頼するなら「遺品整理業者」
- 文化的資料として使ってほしいなら「寄贈」
- 高く売りたいなら「買取業者」
それぞれに捨てる手順や注意点があります。それらを加味した上で、適切な方法を選択して処分してください。
1.無料で処分してもらうなら「警察署」
費用のかからない方法で処分してもらうのならば、「警察署」がおすすめです。まずは警察署の生活安全課に連絡しましょう。警察署で処分してもらう場合、以下の2つの方法があります。
- 自宅まで回収に来てもらう
- 警察署に持っていく
警察署に持っていく途中で銃砲刀剣類登録証を紛失したり、銃刀法違反として誤通報されたりする可能性を考えると、自宅まで回収に来てもらうのがおすすめです。警察署から持ち込みを指示された場合は、ゴルフバックや刀袋に入れるか風呂敷などで包むかして、周りに日本刀だとバレないように持ち運びましょう。
警察署で処分してもらう場合のみ、銃砲刀剣類登録が済んでいない日本刀も処分できます。銃砲刀剣類登録証がある場合は、ほかの処分方法も選択可能です。
2.遺品整理と一緒に依頼するなら「遺品整理業者」
遺品整理で日本刀が出てきたときには、「遺品整理業者」に依頼するとスムーズに処分できます。ただし、処分できる日本刀は、銃砲刀剣類の登録があるものに限られるため注意しましょう。日本刀単体の回収を依頼する場合、平均で7,500円の処分料がかかります。
中には買取に対応している業者もいますが、専門の買取業者よりは査定額が低くなる傾向にあるため注意しましょう。遺品整理と一緒に処分できるため、手間なく処分したい方にはおすすめの方法です。
3.文化的資料として使ってほしいなら「寄贈」
文化的資料として使ってほしい場合は「寄贈」を検討するのもおすすめです。まずは寄贈したい美術館や博物館に連絡しましょう。いきなり持っていっても、対応できずに受け取りを拒否されてしまいます。
日本刀を寄贈したい旨を伝えて、所定の手続きを踏んでください。日本刀は文化財として貴重なものです。たとえ登録会で不合格となった刀だとしても、美術館や博物館にとっては貴重な資料になるケースもあります。
後世に日本の歴史を伝える意味で、活用してほしい方に寄贈するのはおすすめです。
4.高く売りたいなら「買取業者」
高く売りたいのであれば「買取業者」に依頼するのがおすすめです。日本刀の買取を実施している業者に問い合わせて、買取を依頼しましょう。ちなみに日本刀の鑑定は、専門知識が必要です。
知識のない骨董品店に売却しようとした場合、安く買い取られる可能性があります。専門知識を持った刀剣評価鑑定士が在籍しているお店で売りましょう。日本刀の売り方や買取相場を詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
日本刀を売るときに確認するべき3つのポイント!相場もあわせて解説
日本刀を処分するときの3つの注意点
日本刀を処分する際には、以下の3つの注意点をおさえておきましょう。
- 不燃ごみで出すのはNG
- 日本刀は持ち歩かない
- 良好な保存状態で付属品を付けて売る
知らずに注意点に示したような行動を取ってしまうと法律違反となったり、売却金額が低くなったりします。スムーズに手放すためにも上記の注意点に反しないように、くれぐれも気をつけましょう。それぞれの注意点について詳しく解説するので、日本刀を処分したい方は目を通してみてください。
1.不燃ごみで出すのはNG
不燃ごみとして日本刀を出すのは、禁止とされています。なぜなら、日本刀は行政において処分できないゴミに分類されているからです。不用意にゴミとして出した場合、収集作業員がケガをしてしまったり、第三者に持ち去られたりする可能性があります。
勝手に破棄した場合は、処罰を受ける可能性があることも覚えておきましょう。無責任な行動で、思わぬトラブルに発展する可能性もあります。不燃ごみとして出したとしても回収されないため、正しい方法で処分するようにしてください。
2.日本刀は持ち歩かない
日本刀は、不用意に持ち歩いてはいけません。日本刀を持ち歩く際には、本人名義の銃砲刀剣類登録証の携帯が必要です。また、刀をケースに入れないまま持ち歩くことも避けましょう。
ケースに入れずに公共の場に持っていった場合、周りの人々を不安にさせ、混乱させてしまいます。目立たないように専用の袋などに入れましょう。銃砲刀剣類登録証の不携帯やケースに入れていない場合、銃刀法違反となる可能性もあるため気をつけてください。
3.良好な保存状態で付属品を付けて売る
日本刀を売却するのであれば、保存状態と付属品には気をつけましょう。特にサビには注意が必要です。日本の気候は湿気が多く、手入れを怠ってしまうとすぐにサビついてしまいます。
サビなどがある日本刀は、状態が悪いため買い取ってもらえる可能性が低くなります。しかもサビは自分で取ることが難しく、専門家に研磨してもらう場合は数万〜数十万円の費用がかかるのです。そのため、まずはそのままで査定してもらいましょう。
また付属品をつけることも重要なポイントです。日本刀の付属品には、以下のものがあります。
- 鑑定書
- 刀箱
- 刀袋
- 鍔(つば)
- 鞘(さや)
- 柄(つか)
これらの付属品は価値があり、一緒に売ることで査定額がアップする可能性があります。日本刀は、良好な保存状態で付属品を付けて売りましょう。
模造刀を処分する2つの方法
模造刀を処分する方法は、以下の2つです。模造刀の置き場に困り、処分したいと考えている方は、以下を参考に処分してみましょう。
- 可燃ごみまたは不燃ごみとして処分する
- 買取業者に依頼する
それぞれ処分する方法や特徴、メリット、デメリットなどを解説します。模造刀の処分方法を知りたい方は、参考にしながら実際に手放してみてください。
1.可燃ごみまたは不燃ごみとして処分する
模造刀は、可燃ごみまたは不燃ごみとして処分しましょう。模造刀は刃物ではないため、所持していても銃刀法違反にはなりません。自治体の指示に従って処分するようにしましょう。
素材別の大まかな分類は、以下のとおりです。
- 可燃ごみ:プラスチック製や木製
- 不燃ごみ:アルミニウム合金製
模造刀がプラスチックや木で作られたものの場合、可燃ごみに出しましょう。ただし、模造刀をそのまま出そうとすると、サイズが大きいため粗大ごみに分類されてしまいます。小さくカットした上で、指定の袋に入れて処分してください。
模造刀をそのまま集荷場所に持っていくと、その模造刀を見た人が本物と勘違いして通報することも考えられるため。扱いは慎重にしましょう。アルミニウム合金製の場合は、清掃センターに持ち込むか、カットした上で不燃ごみの日に出してください。
2.買取業者に依頼する
模造刀も買取業者への売却が可能です。特に、人気のモデルや合金製の模造刀は値が付きやすいため、売れる可能性はあるでしょう。
プラスチックや木材で作られた模造刀は、1,000円以下で買い取られることが多いです。人気のモデルや限定品の場合、50,000円以上の値が付くこともあります。「偽物の刀だからどうせ売れないだろう」と考えるのではなく、まずは買取店に持っていきましょう。
買い取ってもらう場所は、日本刀の知識がないリサイクルショップではなく、日本刀を買取している骨董品店がおすすめです。骨董品店に持っていけば、模造刀に合った適切な販売ルートを選定して査定してくれるため、高く買い取ってもらえる可能性が高まります。
日本刀を処分するなら「永寿堂」へ
日本刀を処分しようと考えているのならば、「永寿堂」へお持ちください。永寿堂では、刀を含めた武具の買取を承っております。状態のいい刀はもちろん、経年劣化や事故によりボロボロになってしまった刀でも、希少性が高いものは高額買取が可能です。
スタッフが丁寧に査定し、適切な売却ルートを選定して査定額を算出するため、高い金額で売却できます。買取は店頭買取と出張買取、宅配買取の3つからお選びいただけるのが特徴です。日本刀を持ち歩くのが怖い方などは、スタッフがご自宅まで訪問して買取する出張買取を選択できます。
日本刀を売却したいと考える方は、以下のお問い合わせからお気軽にご連絡ください。
【永寿堂のお問い合わせ】
・TEL:0120-060-510
・メールフォーム:https://www.eijyudou.com/contact/
・LINE ID:@721crjcp
まとめ
日本刀を処分するときには、銃砲刀剣類登録証の有無と所持している日本刀が本物であるかどうかを確認する必要があります。銃砲刀剣類として登録されていない場合には、登録から始める必要があるため注意しましょう。
日本刀が本物であった場合は、警察署や遺品整理業者、寄贈、買取業者に処分を依頼するのがおすすめです。本物の日本刀を処分するときには、不燃ごみで出したり不用意に持ち歩いたりしないようにしましょう。
模造刀を処分する場合は、不燃ごみに出す方法と買取業者に依頼する方法の2つがあります。それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、自分に合った方法を選択しましょう。日本刀を売って処分したい場合には、ぜひ「永寿堂」へお問い合わせください。
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