中国陶器には、青磁や白磁などの種類があり価値はそれぞれ異なります。買取に出す際は、種類ごとの特徴を理解しておくのがおすすめです。手元の品の価値を知りたいときも、判断材料の一つになります。
今回は、中国陶器の価値や特徴、歴史について解説します。種類ごとの違いもぜひ参考にしてください。
【目次】
中国陶器とは
中国陶器の特徴
高額で取引される理由
中国陶器(陶磁器)の歴史
代表的な作品
価値の高い中国陶器(陶磁器)の例
1.青磁(せいじ)
2.白磁(はくじ)
3.唐三彩(とうさんさい)
4.景徳鎮(けいとくちん)
中国陶器を高価買取されるためのポイント
欠損や傷がない
化粧箱など付属品が揃っている
自分自身で修復しない
中国陶器の買取なら永寿堂にお任せ下さい
まとめ
中国陶器とは
中国陶器は、長い歴史と伝統を誇る焼き物です。日本では、室町時代から安土桃山時代に「唐物(からもの)」と呼ばれ、政治的な道具として珍重されました。
日本の伝統工芸のみならず、世界にも影響を与えた中国陶器は高価買取が期待できる品です。種類は主に土器、炻器、陶器、磁器の4つにわかれ、希少性の高い品は数百万円の値で取引されています。
中国陶器の特徴
中国の焼き物の歴史は古く、特徴も多岐に渡ります。粘土をこねて素焼きした土器や、火鉢などに用いられる炻器(せっき)、吸水性のある陶器や半透明の釉薬がかけられた磁器など実にさまざまです。
なかでも、透明感のある乳白色の「白磁(はくじ)」や、淡いグリーンにも近い色合いの「青磁(せいじ)」は、世界的評価の高い焼き物です。白磁や青磁の価値の高さについては、後の章でも詳しく紹介します。
高額で取引される理由
中国陶器が高値で取引される理由には、中国の「文化財の海外持ち出しに関する規定」が関係しています。
2007年、中国の国家文化局は、中国の文化財の海外持ち出しに関する新しい基準を発表しました。以来、1911年以前に生産、制作された文化財の国外持ち出しは原則として禁止されています。
中国陶器もまた持ち出しが禁止されている文化財です。そのため、現在の買取市場での希少性は高く、2007年以前から手元にある品には思わぬ値が付く可能性があります。
中国陶器(陶磁器)の歴史
中国陶器の歴史は古く、約1万年以上前にスタートしたといわれています。当時は土を成形したまま野焼きする土器が主流で、表面をなめらかに仕上げる釉薬は約4000年前に誕生しました。
三国時代や、中国文明の黄金時代ともいわれる唐時代になると、釉薬を施した陶磁器はさらなる発展を遂げていきます。越州窯(えっしゅうよう)青磁や白釉陶、三彩釉などがその代表です。
明・清時代になると、景徳鎮窯(けいとくちんよう)が最盛期を迎えます。白地にコバルトで絵付けをする「染付(そめつけ)」に加え、多色を用いた「赤絵」と呼ばれる陶磁器も誕生しました。
景徳鎮は中国最古の窯であるとともに、現在の中国製陶業界において第1位のシェアを誇る窯です。現地には博物館などが設けられ、観光スポットとしても人気を集めています。
代表的な作品
中国陶器が長い歴史かけ発展する間には、数多くの代表作が誕生しました。なかでも、世界的に存在が知られるのが世界遺産「秦始皇帝陵及び兵馬俑坑」です。
秦始皇帝陵とは、中国の偉大な皇帝「始皇帝」の墓を意味します。兵馬俑とは、素焼きの人形で作った兵隊のことです。
始皇帝の周囲を約8,000体の兵馬俑が取り囲む墓は、1974年に発見されました。発見当時は灰陶の色しか残っていなかったものの、本来は赤や黒、白などの色彩が施されていたと考えられています。
また、唐時代の「唐三彩(とうさんさい)」と呼ばれる陶磁器も、中国陶器の代表作のひとつです。緑や黄色、クリーム色や紫などが用いられ、馬やラクダなどをかたどったものが多く発掘されています。
価値の高い中国陶器(陶磁器)の例
数ある中国陶器のなかでも、高い価値を有するのが以下のような種類です。
-
青磁(せいじ)
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白磁(はくじ)
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唐三彩(とうさんさい)
-
景徳鎮(けいとくちん)
前述したように、これらの中国陶器の技術は歴史の中で発展してきました。現在は製作されていない陶磁器もあり、買取の際も高値が期待できます。また、似たような品も多数生産されているため、判断に迷うときはプロの買取業者への査定依頼がおすすめです。
1.青磁(せいじ)
青磁は、薄いブルーやグリーンに発色した陶磁器です。色合いには透明感があり、石灰にわずかな酸化鉄を混ぜた釉薬が用いられています。碧玉(へきぎょく)や翡翠(ひすい)に似ていることから、唐代以降は知識人や上流階級の貴族を中心に愛されてきました。
青磁の大きな特徴は、貫入(かんにゅう)と呼ばれる細かいヒビです。青磁の美しい色合いとヒビのコントラストは、作品の価値を決めるひとつの要素になります。
なかでも汝窯(じょよう)青磁は最高峰といわれ、世界でも90点ほどしか存在しないといわれる陶磁器です。
2.白磁(はくじ)
白磁は日本の有田焼の祖といわれる焼き物です。乳白色の白磁は、青磁の製造技術の完成に伴い発展してきました。
白磁のなかでも高い価値を有するのが「李朝白磁(りちょうはくじ)」です。見事な白色は雪に例えられ、貴族たちがより白く美しい陶器を求めるなかで、技術が洗練されていったと考えられます。
時代とともに絵付けを施した李朝白磁も登場するため、製造された時期によって価値は変わってくるでしょう。
3.唐三彩(とうさんさい)
唐三彩とは、唐時代の中国陶器のことです。今から100年ほど前に発見され、陶器の中でも高い価値を有します。
三彩という名が表すように、主に3つの色が用いられることが大きな特徴です。陶器に白または透明の釉薬をかけ、さらに緑や褐色の鉛釉を加え低温焼成することで、3つの色味が混ざり合い独特の色合いを醸し出します。
形も特徴的で、代表作にはラクダに人が乗った作品があげられます。唐三彩は時代の流れとともに製造されなくなったため、本物であれば高価買取が期待できる中国陶器です。
4.景徳鎮(けいとくちん)
景徳鎮は、世界的に有名な陶磁器の名産地です。陶磁器の原料となる良質な土が採取できることや、燃料の松が豊富にあることなどが製陶業発達に関与したといわれています。
景徳鎮のなかでも高い価値を有するのが、元・明・清代の作品です。品質の良さと希少性の高さから、買取市場では高値で取引されます。赤やコバルトなど、珍しいデザインが施された品も高価買取が期待できるでしょう。
「中国の焼き物(陶器)の特徴や種類とは?価値のある種類を紹介」
中国陶器を高価買取されるためのポイント
中国陶器をはじめとする陶器の買取は、傷の有無が査定額に影響します。また、化粧箱や付属品が揃っていることも大切です。特に、有名作家の品の場合は化粧箱や付属品などに名前が記されている可能性があります。
また、仮に壊れていたり、傷がついていたりする場合も自分で修復するのはおすすめしません。ここでは、手元の中国陶器をなるべく高値で買取に出すためのポイントを紹介します。
欠損や傷がない
中国陶器に関わらず、買取に出す品は欠損や傷がないことが大切なポイントです。どんなに価値の高い品でも、傷があることで査定額が下がってしまう可能性があります。反対に、状態の良い品であればより高い額での買取を期待できるでしょう。
中国陶器は壊れ物のため、取り扱いには注意が必要です。持ち運びが不安な際は、業者が自宅まで訪問する出張買取をおすすめします。
化粧箱など付属品が揃っている
手元の中国陶器に化粧箱や付属品が揃っている場合は、そのまま買取に出しましょう。特に、作家の名前が記されている場合は、化粧箱や付属品も評価の対象です。中国陶器が本物であるかどうか判断する際に役立ちます。
また、買取市場では、なるべく購入したままの状態で買取に出したほうが評価は高くなります。骨董品などを整理する際も箱は捨てず、そのまま保管するように心がけましょう。
自分自身で修復しない
中国陶器にヒビが入ったり、欠けたりした場合も自分での修復はおすすめしません。自分で修復することで、かえって状態が悪化してしまう可能性があります。
欠損や傷があると確かに評価は下がりますが、希少価値の高い品であれば買取対象となる可能性も考えられます。大事な中国陶器を傷付けてしまった場合も、まずはそのままの状態で専門業者に相談してみてください。
中国陶器の買取なら永寿堂にお任せ下さい
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まとめ
中国陶器は豊富な種類が揃うことが大きな特徴です。なかでも青磁や白磁、唐三彩、景徳鎮などは高価買取が期待できます。
青磁や白磁などは中国以外でも多数生産されているため、素人では本物かどうか判断しづらい一面もあります。手元に中国陶器がある際は、ぜひ一度プロの買取業者へ査定を依頼してみてください。大切な中国陶器を納得いく価格で買取に出すことができるでしょう。
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