江戸切子と薩摩切子の違いとは?特徴やそれぞれの歴史をご紹介 | 骨董品買取は愛知名古屋の永寿堂へ

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江戸切子と薩摩切子の違いとは?特徴やそれぞれの歴史をご紹介
薩摩切子と江戸切子の違いメインイメージ

ガラス工芸品として美しく有名な江戸切子と薩摩切子は、伝統的な技術を駆使して作られています。江戸切子は色彩豊かで緻密な彫刻が特徴であり、一方の薩摩切子は、その洗練された美しさに魅了される工芸品です。この記事では、両者それぞれの特徴や違いについて解説します。

【目次】
江戸切子と薩摩切子の違いとは
 ガラスの厚みの違い
 色味やグラデーションの違い
江戸切子とは
 江戸切子の特徴
 江戸切子の歴史
 江戸切子の手入れ・保管方法
 江戸切子の価格相場
薩摩切子とは
 薩摩切子の特徴
 薩摩切子の歴史
 薩摩切子の手入れ・保管方法
 薩摩切子の価格相場
江戸切子・薩摩切子を買取に出す時のポイント
 箱やシールなど付属品を揃える
 鑑定前に綺麗にしておく
 セットで買取に出すと査定が上がることも
江戸切子・薩摩切子の買取なら永寿堂にお任せ下さい
まとめ

 

江戸切子と薩摩切子の違いとは

硝子のイメージ日本の伝統工芸品である江戸切子と薩摩切子は、ガラスを切削して作られる美しい切子技法が特徴です。そのなかでも江戸切子と薩摩切子は、代表的な2つの地域別の技法として広く知られています。
江戸切子は江戸時代から続くカットガラスで、技術的に優れた細密な彫刻が特徴的です。一方で薩摩切子は、江戸時代末期に鹿児島県にて作られたカットガラスで、ガラスの厚みが薄く、豊かな色合いやグラデーションが魅力といえるでしょう。ここでは、それぞれの切子のガラスの厚みや色味の違いについて詳しく解説します。

 

ガラスの厚みの違い

2つの切子の大きな違いは、ガラスの厚さについて江戸切子が一般的に見るグラスと同様に薄いのに対し、薩摩切子にはかなりの厚みがあることです。
江戸切子はガラスの上に薄く吹くようにして色ガラスをつけていくのに対し、薩摩切子は透明なガラスと色ガラスを二層に被せます。そのため薩摩切子は全体的に厚みが増し、手に持った際に重厚感があるのに対し、江戸切子はふわっと軽いのです。

 

色味やグラデーションの違い

ガラス層の薄い江戸切子はカットが浅く、触ったときの感触がゴツゴツしていません。色部分と透明部分の境界がはっきりしており、強い輝きが特徴です。
薩摩切子と江戸切子を比較すると、前者のほうがカットが深いといった違いもあります。全体的にゴツゴツとした立体感が感じられるでしょう。薩摩切子は、カットの角度を変えて色がついた箇所と透明な箇所のバランスを変化させ、グラデーションを表現していることも大きな特徴です。
江戸切子には「麻葉」「魚々子」「亀甲」などの伝統文様が刻まれます。一方で薩摩切子には、伝統文様に加えて「薩摩縞」などの独自の模様が刻まれることがあるのです。

 

江戸切子とは

江戸切子のイメージ江戸切子は、日本の伝統工芸品の一つで、独特な技法によって制作されたガラス工芸品です。江戸時代に始まり、現代に至るまで続く歴史と伝統があります。江戸切子の特徴は、薄いガラスに繊細なカットが施されていることです。
また光を通すことで輝きが生まれ、上品な印象を与えます。江戸切子の歴史や手入れ、保管方法、価格相場について知っておくことで、よりいっそう江戸切子を楽しめるでしょう。ここでは、江戸切子の特徴について詳しく見ていきます。

 

江戸切子の特徴

江戸時代末期以来、東京で製造されているガラス工芸品である江戸切子は、東京都が指定する伝統工芸品の一つであり、東京スカイツリーの内装にも用いられています。
魚子や麻の葉、六角籠目など多数の文様が職人によって制作され、江戸切子に光が反射した際の煌めきは非常に美しいものです。
江戸切子協同組合によって決められた4つの定義があり、これらを満たして認定された製品のみが江戸切子と名乗れます。

 

江戸切子の歴史

江戸切子は天保5年に、江戸大伝馬町のビードロ問屋であった加賀屋久兵衛が、金剛砂を用いてガラスの表面に彫刻したことに始まります。明治時代には、英国人エマニエル・ホープトマン氏からの指導によって、江戸切子の伝統的なガラス工芸技法が確立され、カット技術の進歩とともに製造が普及しました。
その後、大正時代にはガラス素材の研究がおこなわれ、クリスタルガラスの研磨の技法が開発されます。このようにして江戸切子の品質は向上していきました。昭和60年には「江戸切子」が東京都の伝統工芸品産業に指定され、今日にいたります。

 

江戸切子の手入れ・保管方法

切子は、独特な多彩で繊細なカットによって作られた美しいガラス製品です。職人が一つひとつ手作業で作り上げるため、世界に二つとして同じものはありません。
美しい製品を長く楽しむためには、やさしく丁寧に扱うことが大切です。カットによって生まれたシャープな突起に気をつけながら、ガラス同士をぶつけないよう、そして表面をやさしく拭いたり洗ったりしてください。箱にしまう場合は、指紋や埃、水滴などをきれいに拭き取りったうえで保管しましょう。

 

江戸切子の価格相場

江戸切子は、職人が匠の技を総動員して手作業で作り上げる伝統工芸品であり、その制作工程からもその価値がわかります。価格はさまざまで、安いものは5,000円程度、高価なものになると数万円を超えるものもあるでしょう。
その価格の差は、作り手の技術や時間の差によるものであり、普通のグラス製品と比べると高価なのも当然です。江戸切子はその美しさと繊細さから、価格に相応しい価値があります。

 

薩摩切子とは

薩摩切子のイメージ薩摩切子は、日本を代表する切子の一つです。その緻密な彫刻技術や多彩な色使い、そして美しい輝きは多くの方を魅了します。
薩摩切子は産地である鹿児島県薩摩地方の職人たちによって、一つひとつ手作りされているガラス工芸品です。薩摩切子の特徴は、その彫刻技術の高さにあります。ここでは、薩摩切子について詳しく解説していくので、江戸切子と比較しながらチェックしてください。

 

薩摩切子の特徴

江戸切子が庶民の日用品として作られたカットガラスである一方で、島津藩が御用達として作ったのが薩摩切子です。それぞれ背景や特徴が異なり、薩摩切子には次のような特徴があります。
薩摩切子は藩の産業として開発され、厚みと重厚感のあるガラスを使用し、美しいグラデーション「ぼかし」が大きな魅力です。現在生産される薩摩切子は復刻品であり、鹿児島県の伝統的工芸品に指定されています。江戸切子が庶民向けに発展したのに対し、薩摩切子は薩摩藩が開発したものであり、その背景や技術が大きな違いです。

 

薩摩切子の歴史

鹿児島県の伝統的工芸品である薩摩切子は、1846年(弘化3年)にその歴史が始まりました。当時、薬品の実験に使用できる強いガラス器が必要であった薩摩藩は、江戸のガラス職人であった四本亀次郎を招き、ガラス器の製造を始めたとされています。
そして外国のガラス製造に関する書物を参考に、島津斉興の尽力によって薩摩切子は誕生しました。その後、外国との交易品や贈り物として発展し、紅・藍・緑・黄色・白・黒という6色を使用した技法が開発されます。
1851年(嘉永4年)、薩摩藩第11代藩主の島津斉彬の代で薩摩切子は急成長を遂げ、その後、幕末を迎える頃には全国的に有名なカットガラスとなりました。

 

薩摩切子の手入れ・保管方法

ガラス製品を扱う際の基本は、優しくて丁寧な扱い方が大切です。ガラスにはシャープな突起があるので、カット面や表面を傷つけないように注意しましょう。またガラス同士をぶつけないことはもちろん、木製のテーブルなどに置くときも、そっと静かに置くようにしてください。
ガラス製品は表面のこすれにも弱いので、やわらかい布で拭いたり、洗ったりするときも優しくおこないましょう。そうすることで、綺麗な状態で長く愛用できます。洗ったあとは、水滴をきれいに拭き取って水垢やくもりを防ぎましょう。
また、ガラス製品を長期間しまう場合は、指紋や埃、水滴を取り除いてから、美しく保管してください。

 

薩摩切子の価格相場

薩摩切子の買取金額についてはピンからキリまであり、明確な相場はないともいえます。また、買取金額が非公開にされていることも多いため、ここで紹介するものは、あくまで目安と考えたほうがよいでしょう。
いくつかのサイトや口コミでは、4,000円から88,000円程度の買取実績があるようです。しかし希少な薩摩切子になると、それ以上の高額な買取金額になることもあります。
薩摩切子は明治初期に途絶えてしまったため、現在はほとんど残っていない希少品です。そのため骨董品としての価値が高く、中古市場でも高値で取引されています。とくに島津家ゆかりの薩摩ガラス工芸でつくられた復元品の薩摩切子は、鹿児島県指定の伝統的工芸品であり、高価な買取金額が期待できるでしょう。

 

江戸切子・薩摩切子を買取に出す時のポイント

江戸切子や薩摩切子を使用するイメージ江戸切子と薩摩切子、いずれも高額買取を期待するならば、押さえておくべきポイントがあります。まず箱やシールなどの付属品を揃えることが大切です。次に、鑑定前に綺麗にしておくこともポイントといえるでしょう。
セットで買取に出すと、査定額が上がることもあります。ぜひこれらのポイントを押さえて、より高い査定額を得られるようにしてください。

 

箱やシールなど付属品を揃える

作品の価値を証明する重要な要素である共箱や署名押印が付属している場合、次の購入者が安心して購入できるようになります。
したがって、共箱などの作者がわかる付属品を揃えることは、買取業者が高値をつけやすくするポイントでしょう。多くのアイテムに共通していることとして、付属品は可能な限り本体と一緒に査定に出すのがおすすめです。

 

鑑定前に綺麗にしておく

江戸切子を査定依頼する前には、水垢などの汚れがついていないようにしておくことが大切です。汚れがついている場合は、しっかり汚れを落としてから査定依頼をすることで、高価買取につながりやすくなります。
ただし江戸切子を洗う際は、やわらかいスポンジを使い、傷を付けないように優しく丁寧に洗いましょう。お手入れの際に傷がついてしまっては、元も子もありません。

 

セットで買取に出すと査定が上がることも

江戸切子には「グラス」「プレート」「花瓶」など、さまざまなアイテムがあります。贈答品などで頂いた場合やご購入する際には、一式揃えて手に入れることが多いかもしれません。
中古の場合でも、一式を揃えて販売できると、買い手が増えるため査定額も高くなります。セットで持っている場合は、まとめて売ることがおすすめです。

 

江戸切子・薩摩切子の買取なら永寿堂にお任せ下さい

江戸切子や薩摩切子など工芸品を買取りします永寿堂では、江戸切子と薩摩切子の買取をおこなっております。伝統的な技術で作られた切子は、その美しさや技術の高さから高い人気を誇る品です。また江戸切子は宝飾品や花器、薩摩切子は茶器や酒器など、それぞれの用途に合わせて作られています。
当社では、丁寧な査定により適正な価格で買取らせていただきます。買取の際には、付属品の揃っているものや箱入りのものは、とくに高価格での査定が期待できます。手元に眠っている江戸切子や薩摩切子がございましたら、ぜひ工芸品の買取り店である永寿堂へ買取依頼を検討してください。

 

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510
・メールフォーム:https://www.eijyudou.com/contact/
・LINE ID:@721crjcp

 

まとめ

江戸切子と薩摩切子の違いまとめイメージ江戸切子と薩摩切子は、それぞれガラスの厚みや色味、グラデーションに違いがあります。江戸切子は、その美しさや緻密な彫刻が特徴的であり、江戸時代に誕生した歴史を持つ工芸品です。薩摩切子は、色彩の鮮やかさや独特な柄が特徴的であり、その歴史は古く、江戸時代には贈答品として多く使われていました。
いずれの品も手入れや保管方法を遵守し、箱やシールなどの付属品を揃えて出品すると高価買取につながります。買取に出す際には、セットで出品すると査定額が上がるでしょう。どちらの切子にも価格相場があり、高価買取を期待する場合は専門の買取業者に査定を依頼してください。

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