中国美術とは?有名な作品や作者・高い価値を持つものの特徴を解説します

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中国美術とは?有名な作品や作者・高い価値を持つものの特徴を解説します
中国美術メインイメージ

中国美術は、中国の芸術家が創作した作品のことです。長い歴史のある中国美術は、骨董市場で高額取引されています。ただし贋作(がんさく)や印刷作品も多いため、専門知識がある査定を受けることが重要です。今回は、中国美術の歴史や種類、価値のある作品の特徴を紹介します。

【目次】
中国美術の種類は主に3つ
 1.書画
 2.絵画
 3.陶磁器・陶芸品
中国美術で有名な作品や作家
 書画の有名な作家や作品
 絵画の有名な作家や作品
 陶磁器・陶芸品の有名な作品
中国美術の歴史
 中国美術の始まり
 漢民族が様々な美術を生み出す
 文化大革命
 2007年に古い骨董品は国外持ち出し禁止に
高い価値を持つ中国美術の特徴
 20年以上前に日本・中国で入手した中国美術品
 鑑定書などがあり来歴が明確なもの
 著名な作家の作品
中国美術の買取なら永寿堂にお任せ下さい
まとめ

 

中国美術の種類は主に3つ

3種類の中国美術中国美術の種類には、次のようなものが挙げられます。

  • 書画

  • 絵画

  • 陶磁器・陶芸品

それぞれの特徴について、詳しく解説します。

 

1.書画

書画は、東アジアの国々で見られる美術品です。中国には、詩・書・画が互いに深く関係する「詩書画三絶(ししょがさんぜつ)」という思想があります。書画は、主に筆を使用して墨で文字を書いた書のみの作品と、書と絵画が一体化した作品があります。
書と絵画が一体化した作品で多いのは、絵画と同じ題材の漢詩が書かれていたり、絵画に適した漢詩(かんし)が書き加えられたりしているものです。掛け軸として生み出された作品が多く、「詩画軸(しがじく)」や「詩軸(しじく)」と呼ばれています。
有名な作家は、書画を確立した王義之(おうぎし)です。代表的な作品には、「快雪時晴帖(かいせつじせいじょう)」「蘭亭序(らんていじょ)」などが挙げられます。長い歴史のなかで、「初唐の三大家」や「宗の四大家」などの書道家も排出されました。

 

2.絵画

中国絵画は、先史時代に遡り、当時は土器や岩壁などで表現されていました。唐の半ばまでは彩色画や人物画、花鳥画が主流でしたが、それ以降は山水画や水墨画などで描かれています。
有名な画家には、顧愷之(こがいし)や呉道子(ごどうし)、呉昌碩(ごしょうせき)などが挙げられます。現代作家では、馬の絵で有名な徐悲鴻(じょひこう)や、東洋のピカソと呼ばれた張大千(ちょうたいせん)などの作品が人気です。
中国絵画の価値が高く評価されているのは、墨で濃淡を作り出したり影を付けなかったりなど、中国独特の手法が取り入れられているためです。中国絵画は、日本やヨーロッパの絵画と一線を画した特徴的な技法で、世界中で高い評価を得ています。

 

3.陶磁器・陶芸品

中国の代表的な陶磁器には、唐三彩(とうさんさい)・白磁(はくじ)・青磁(せいじ)があります。唐三彩は、白地に緑・褐・藍色などの釉(うわぐすり)で文様を表わした陶器です。3色の組み合わせが多いため、「三彩(さんさい)」と呼ばれています。
白磁は、白い素地に透明の釉をかけて高温で焼成した磁器の総称です。白磁の歴史は6世紀頃の中国まで遡り、日本に伝来したのは江戸時代初期の頃だといわれています。透明感のある優しい乳白色の美しさと、程よい光沢感のある仕上がりが特徴です。
青磁は、東洋独特の釉薬を使用した技法です。釉薬に含まれる鉄分により、青色や緑色を基調とした美しい色合いに仕上がります。日本には12世紀頃から伝来し、唐物の最高峰として高い評価を得ました。陶磁器や陶芸品は高品質で希少価値が高いため、高額査定を受けやすい傾向です。

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中国美術で有名な作品や作家

有名な中国美術品中国美術で有名な作品や作家は、次のようなものがジャンルに分けられます。

  • 書画の有名な作家や作品

  • 絵画の有名な作家や作品

  • 陶磁器・陶芸品の有名な作品

それぞれについて、詳しく解説します。

 

書画の有名な作家や作品

書画を確立した王義之(おうぎし)が有名ですが、その書風を受け継いだ書家が存在します。代表的な書家は、「唐の四大家」と呼ばれる4人の書家で唐時代に活躍しました。

  • 欧陽 詢(おうよう じゅん)

  • 褚 遂良(ちょ すいりょう)

  • 虞 世南(ぐ せいなん)

  • 顔 真卿(がん しんけい)

欧陽 詢

欧陽詢は、聡明で経書や史籍に通じ、隋に仕えて太常博士となりました。唐の時代では太祖に即位して弘文館学士となり、官職に抜擢されています。欧陽詢の代表作は、「九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんめい)」と呼ばれる石碑です。

褚 遂良

褚遂良は、詩文・学問が優秀で欧陽詢に認められた人物です。唐の2代目皇帝・太宗の書道顧問として出仕、その後信頼を得て官職となります。代表作は、「孟法師碑(もうほうしひ)」「房玄齢碑(ぼうげんれいのひ)」「伊闕仏龕碑(いけつぶつがんひ)」などです。

虞 世南

虞世南は、王羲之の書法を学んで才能が開花し、次々と昇進した人物です。太宗から厚い信頼を得て、天下古今の管理全般を一任されました。代表作には、「孔子廟堂碑(こうしびょうどうひ)」「汝南公主墓誌(じょなんこうしゅぼし)」などがあります。

顔 真卿

顔真卿は、複数の皇帝に仕えながら高位まで昇進した人物です。作品の特徴としては、蚕頭燕尾(さんとうえんび)と呼ばれる独自の書き方で、革新的な書風をひらきました。代表作は、「祭伯文稿(さいはくぶんこう)」「多宝塔碑(たほうとうひ)」などです。

 

絵画の有名な作家や作品

有名な画家は、顧愷之(こがいし)や呉道子(ごどうし)以外にも複数の画家が存在します。顧愷之や呉道子とともに活躍した有名な作家は、以下のとおりです。

  • 斉 白石(さい はくせき)

  • 呉 昌碩(ご しょうせき)

  • 王 一亭(おう いってい)

斉 白石

斉白石は、貧しい農家に生まれ、独学で絵を学んだ人物です。主に、草花や虫、魚の絵を得意としています。代表作は、「借山図巻(かさんずかん)」や「石門二十四景(せきもんにじゅうよんけい)」、 「山水十二屏(さんすいじゅうにへい)」などです。

 

呉 昌碩

呉昌碩は、中国で優れた芸術家と称される人物です。本格的に画を学んだのは50歳ですが、上海の富裕層に好まれ、知名度が高まりました。代表作には、「中国唐画(ちゅうごくとうが)」や「墨梅図(ぼくばいず)」などがあります。

 

王 一亭

王一亭は実業家でありながら、画家としても活躍した人物です。仏教徒であった王一亭は、これまで大奥の仏画を残しています。代表作は、「白龍山人詩稿(はくりゅうさんじんしこう)」や「王一亭(おういってい)書画集」などです。

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陶磁器・陶芸品の有名な作品

陶磁器や陶芸品で有名な作品には、次のようなものが挙げられます。

  • 五彩金襴手瓢形大瓶(ごさいきんらんでひさごがたたいへい)

  • 青磁茶碗(せいじちゃわん)

五彩金襴手瓢形大瓶

五彩金襴手瓢形大瓶は、中国最大の磁窯「景徳鎮窯」が繁栄した明時代に焼かれた五彩磁器です。赤の上絵付けを基調とした上から、金彩を施した華やかな作品になります。五彩金襴手瓢形大瓶は、中国国内のみならず、ヨーロッパや日本など国外へ向けて輸出されました。

青磁茶碗

青磁は、中国で発展した陶磁器です。当初は灰釉が使われていましたが、龍窯が進歩し、良質な青磁が生産されました。「青磁」とされる釉が現れたのは後漢(ごかん)から西晋(せいしん)時代です。青磁茶碗は、薄っすらとした青や緑の発色を特徴としています。

 

中国美術の歴史

歴史ある中国美術のイメージ中国美術の始まりは中国文明です。書画や絵画、陶磁器など多くの作品が生まれましたが、2007年に中国美術の海外持ち出し基準が改定されています。
ここからは、中国美術の歴史を確認していきましょう。

 

中国美術の始まり

中国美術の始まりは、中国文明です。この時期に「邑(ゆう)」と呼ばれる集落ができ、そこから力を持つ者が現れました。その実力者が作った中国最初の王朝が「殷(いん)」です。殷の頃に、甲骨文字が描かれた「亀甲(きっこう)」や「獣骨(じゅうこつ)」が作られました。

 

漢民族が様々な美術を生み出す

中国には多くの民族が住んでいますが、その中心は漢民族でした。彼らは当時の基本的な文化を担い、書画・絵画・磁器・陶磁器など独自の美術を生み出しています。ローマやエジプト、インドなど西方文化がシルクロードを介して伝わり、中国美術の発展を促しました。

 

文化大革命

中国は独自の美術を生み出しましたが、文化大革命で停滞します。文化大革命は、毛沢東が展開した政治運動です。これにより権力闘争に発展し、伝統文化の破壊がおこなわれました。文化大革命が終結したのは、1977年です。現在は経済大国に成長し、中国美術も多様化しています。

 

2007年に古い骨董品は国外持ち出し禁止に

2007年に中国文物の海外持ち出しの基準が改定され、1911年以前の古い骨董品は国外への持ち出しが禁止となりました。国外に持ち出せる作品は安価で歴史的に価値が薄く、高額査定は期待できないといわれています。一方、自由に国外に持ち出せた改定前の作品は、高額査定を受ける可能性が高いです。

 

高い価値を持つ中国美術の特徴

価値のある中国美術のイメージ価値が高い中国美術には、次のような特徴があります。

  • 20年以上前に日本・中国で入手した中国美術品

  • 鑑定書などがあり来歴が明確なもの

  • 著名な作家の作品

それぞれの特徴を、詳しく解説していきます。

 

20年以上前に日本・中国で入手した中国美術品

2007年に、1911年以前の古い骨董品は国外への持ち出しが禁止となりました。この頃に、国外に持ち出された作品は安価で歴史的に価値が薄いものが多いです。
逆に20年以上前に入手された中国美術作品は、当時よりも高い価格で買取される場合があります。また、骨董市場では制作年の古いものは高価買取されやすいです。

 

鑑定書などがあり来歴が明確なもの

鑑定書が付属された中国美術は、高額査定を受ける可能性があります。鑑定書には、作品名や様式、登録番号などが記載れており、作品が真作であることを示せるためです。
また、持ち主が不明な時期はないか調べらレル来歴が明確な作品も高額査定となる可能性があります。鑑定書や来歴が明確な作品は、査定が円滑に進められることが多いです。

 

著名な作家の作品

中国美術は、著名な作家が手がけた作品であるほど、高額査定を受けられる可能性が高いです。とくに、斉白石や傅抱石などの作品は稀少性があり、コレクターからの人気が高いです。ひびや目立った汚れがないなど作品の状態にもよりますが、高額査定を受けられるケースがあります。

 

中国美術の買取なら永寿堂にお任せ下さい

中国美術や骨董品の買取りは永寿堂へ骨董品買取り専門店の永寿堂では多種多様な骨董品の買取実績があり、業界トップクラスの高価買取を実現しています。とくに、20年以上前に高値で入手された中国美術作品や著名な作家の作品は、高価格での査定が可能です。買取方法は、店頭買取や出張買取、宅配買取からお選びいただけます。
また、忠僕美術品以外の買取もご相談が可能です。お手元に買取を検討する中国美術品や骨董品をお持ちの方は、一度当店にご相談ください。

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まとめ

中国美術のまとめイメージ中国美術には、書画・絵画・陶磁器があります。文化大革命が起きた直後は、美術文化が停滞したり古い骨董品の国外持ち出し禁止されたりなどの歴史もあります。
20年以上前に入手した中国美術品や著名な作家の作品などは、高額査定になる可能性が高いです。買取を検討する中国美術品をお持ちの場合、プロの鑑定士の査定を受けてみてはいかがでしょうか。

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