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茶釜の買取をしてもらうポイントは?売却相場や処分方法なども解説
茶釜買取りメインイメージ

茶道具と聞くと、茶碗や鉄瓶を思い浮かべるでしょう。しかし「茶釜」も骨董品市場では、高額で買取されている茶道具です。茶釜は、茶を点てる湯を沸かすために使われます。本記事では、茶釜についてその概要や買取相場、査定ポイントなどを解説するので、参考にしてください。

【目次】
そもそも茶釜とは?
 茶釜の主な種類
 茶釜の歴史
茶釜の買取相場
茶釜を買取してもらうときの査定ポイント5つ
 1.古い時代に作られているか
 2.有名な作家に作られているか
 3.共箱(保管箱)など付属品が揃っているか
 4.銀や金などの高級な素材が使われているか
 5.入手したルートが明確になっているか
高額買取されやすい茶釜の有名作家
 名越浄味
 宮崎寒雉
 角谷一圭
 大西清右衛門
茶釜の買取業者の選び方
 買取や査定の実績が豊富な業者か
 茶釜について精通した鑑定士が在籍しているか
 査定や出張などの料金が無料か
茶釜を買取りできなかった場合の処分方法
 ゴミとして廃棄処分する
 知人や友人へ渡す
茶釜の買取なら永寿堂にお任せ下さい
まとめ

 

そもそも茶釜とは?

茶釜でお茶を立てる茶釜は、茶道で用いられる道具のひとつです。茶を点てる湯を沸かすために用いられます。一般的には鉄で作られており、その形状やサイズはさまざまです。
古代の茶釜には独特のデザインや名工の作品があり、骨董品として高値で取引されることもあります。鉄以外の素材で作られた茶釜も存在し、戦国時代の武将、豊臣秀吉は金で茶釜などの茶道具を装飾した「黄金の茶室」を作り、北野大茶湯などで披露したそうです。本章では、茶釜の種類や歴史について解説していきます。

 

茶釜の主な種類

茶釜は、以下の4種類に分けられます。

  • 芦屋釜

  • 京釜

  • 天命釜

  • 釣り茶釜

芦屋釜は、現在の福岡県芦屋町周辺で製造された茶釜の総称です。鎌倉時代初期から製造が始まり、桃山時代以前に作られたものは「古芦屋」として知られています。一般的な芦屋釜は「真形釜(しんなりがま)」と呼ばれており、その形状が特徴です。
京釜は、京都三条釜座で室町時代末期から製造されている茶釜です。一般には、「京作」とも呼ばれます。特徴は、無文で滑らかな表面です。
天命釜は、現在の栃木県佐野市周辺で製造された茶釜です。芦屋釜に次ぐ古い歴史を持ち、鎌倉時代中期にその製造が始まりました。桃山時代以前に作られた茶釜は「古天命釜」と呼ばれています。
釣り茶釜とは、天井から吊して使われる小型の茶釜のことです。釜が揺れる様子が陽炎や風といった春の風情と重なり、なんとも美しい眺めが楽しめます。

 

茶釜の歴史

茶釜の歴史は、古代中国で誕生した「鼎(かなえ)」から始まったとされます。日本における茶釜の歴史は非常に古く、鎌倉時代にはすでに福岡県の芦屋町や栃木県の佐野市などで、茶釜の製造がおこなわれていました。
芦屋町や佐野市は、古くから湯釜や鍋の鋳造技術が発展した地域として知られています。これらの技術を土台とし、中国から伝わった茶釜も製造されたようです。
その後日本の茶釜は、古来の日本の文化や技術を取り入れつつ、さまざまな形状に進化して現在に至ります。茶道の中でも、茶碗と並ぶ重要な道具として位置づけられた道具です。茶釜が広まった背景には、日本独自の文化や技術との調和があったのかもしれません。

 

茶釜の買取相場

抹茶を入れたイメージ茶釜は、買取市場において高い需要を持っています。とくに、芦屋釜や天命釜はその製造方法がはっきりと分かっていないこともあり、希少価値の高い骨董品です。ただしこれらの茶釜は、古代のものであり、市場に出回っているほとんどは写し物とされています。
写し物であっても、良い状態の芦屋釜や天命釜はおおよそ3万円で取引可能です。また釣り茶釜の場合も、3万円前後の買取相場になることもあります。
有名な茶釜作家によって手がけられた茶釜は、より一層、高額な取引も期待できるでしょう。例えば人間国宝である角谷一圭(かくたにいっけい)の作品は、おおよそ30万円で取引されることがあります。大西清右衛門(おおにしせいえもん)の作品であれば、50万円程度の値段が付く可能性もあるでしょう。
ただしこれらの買取相場は、アイテムの保存状態が優れていることや、付属品が揃っていることなどの条件が整った場合の価格です。実際の買取価格は、状態や需要によって異なるため、これらはあくまで目安としてください。

 

茶釜を買取してもらうときの査定ポイント5つ

茶釜の査定ポイント家の大掃除や倉庫や蔵の整理、または相続によって「茶釜」が見つかった場合、品物が高値で売れるかどうかを判断するポイントがいくつかあります。本章で示す5つのポイントに沿って、茶釜が高額で取引できるかどうか、確認してみましょう。また査定ポイントはもちろんのこと、複数の業者で見積もり依頼をすることも、高額買取の可能性を上げるコツです。

 

1.古い時代に作られているか

古い時代に作られている茶釜は、基本的に高額で取引されます。作られた時代が古いほど現存数が限られているため、希少性が高まるでしょう。
見た目が単に古びているだけでも、それらの品物には数万円の買取価値があることは珍しくありません。とくに、古い芦屋釜や天明釜の場合は、数十万円で取引されることも多々あります。
一般的に、買取業者にとっては、見た目が古びているだけでもある程度の価値があるかもしれません。見た目が古びていて気になる茶釜がある場合は、メール査定や無料電話相談を検討するのが良いでしょう。

 

2.有名な作家に作られているか

茶釜の裏側などをチェックすることで、作家の署名などが発見できるかもしれません。これらの茶釜は、高価な買取が期待できるでしょう。
骨董品の中でも、とくに価値の高いアイテムの条件として「有名な作家に作られているかどうか」があります。ただし買取価格は人気や需要によって大きく変動するため、注意してください。
高額買取が期待できる有名作家の例には、以下が挙げられます。

  • 角谷一圭

  • 長野垤志(ながのてつし)

  • 名越浄味

  • 宮崎寒雉

  • 大西清右衛門

「人間国宝」などと呼ばれている作家に作られた茶釜であれば、相応の買取価格が期待できるでしょう。

 

3.共箱(保管箱)など付属品が揃っているか

茶釜を含む古美術品の買い取りでは、基本的に付属品が完備されているほど高額になりやすい傾向があります。茶釜の場合、共布(作品を包む布)や共箱(作品を収納する木箱)、作家の経歴が記載された栞などが「付属品」です。
共箱や共布には、作者の直筆サインや印章などが入っている可能性が多く、作品の「本物」であるという裏付けにもなります。また釣り茶釜の場合は、吊るすための鎖も「付属品」に含まれることがあるでしょう。茶釜の買取を考えている方は、これらの付属品を大切に保管してください。

 

4.銀や金などの高級な素材が使われているか

茶釜は通常、鉄で作られることが一般的ですが、中には金や銀などの高級素材で製造された贅沢な茶釜も存在します。とくに、純金や純銀などの豪華な素材は、元々の原料が非常に高価です。また茶釜の場合、1キログラム以上もある大きな製品も多いため、素材そのもののコストも高額になります。
そのため素材の価値だけでも、高額な査定が期待できるでしょう。また石黒光南などの著名な作家による茶釜は、100万円以上の査定価格が付くことも珍しくありません。自宅に保管している茶釜がある場合は、作家はもちろんのこと、どのような素材が使われているのかにも注目してください。

 

5.入手したルートが明確になっているか

価値が高い茶釜は、特定のルートから入手されたものです。高額査定が期待できる茶釜の具体的な入手ルートの例には、次のようなものが挙げられます。
まずは、骨董品収集家のコレクションからの入手ルートです。またオークションや骨董市などで購入する入手ルートはもちろん、裕福な人から贈られたという入手ルートもあるでしょう。
茶釜などの骨董品を見つけた場合、その品物がどのような経路を辿って入手したのか、しっかり確認してください。入手ルートを買取業者へ証明できると、信用が高まります。

 

高額買取されやすい茶釜の有名作家

茶釜の有名作家著名な作家によって制作された茶釜は、一般的に買取価格が高くなる傾向です。代表的な茶釜作家には、名越浄味・宮崎寒雉・角谷一圭・大西清右衛などが挙げられます。とくに人間国宝と認定された作家の茶釜であれば、高額な買取価格が期待できるでしょう。
本章では上記の人物について、プロフィールなどを詳しく解説するので、参考にしてください。

 

名越浄味

安土桃山時代から江戸初期にかけて活躍した名越浄味(なごしじょうみ)は、名品を多く制作し、織田信長に仕えた人物です。同人の作品は、時代の息吹を感じさせる素晴らしい名品で溢れています。また京都三条釜座の鋳物師棟梁としても名高く、その腕前から「天下一」と讃えられたほどでした。
同人の手がける作品は、どこか「いびつさ」を感じさせる品々です。しかし「侘寂の美」も表現されており、高度な造形力を感じさせます。
残念ながら、名越浄味の初期作品の多くは残っておりません。同人は四方釜や常張釜、尻張釜、阿弥陀堂釜など、多くの作品を手がけたものの、確実な伝世品は極めて希少です。そのため、茶道具の収集家たちの間では、名越浄味の作品に大きな注目を集めています。

 

宮崎寒雉

江戸時代中期に活躍した職人家系である宮崎家は、代々石川県鳳至郡に位置する能登国仲居村で鋳物業を営んでいました。15731592年になると、拠点を金沢に移し、前田家に仕えることとなったそうです。宮崎家の当主は、幼少時に義一という名前でしたが、のちに彦九郎と変わり、宮崎寒雉と名乗るようになりました。彼は京都に赴き、大西浄清の指導のもとで鍋作りを学び、その後、加賀藩主前田利常に召し抱えられたそうです。
同人の作品は師である浄清から受け継いだ砂肌で、薄くてすっきりとしたものが多い印象を受けます。代表作は、柏葉釜・乙御前釜・大講堂釜などです。仏具類などの作品も多く手がけており、紀年銘を持つ銅鐘や三具足などの作品は、金沢市周辺のさまざまな寺に置かれています。

 

角谷一圭

1904年に大阪で生まれた角谷一圭(かくたにいっけい)は、彼は角谷家の四男として育ちました。本名は「角谷辰治郎」といい、彼の父親もまた釜師でした。わずか6歳の頃から、父親の仕事を手伝っていたそうです。
父親から茶の湯釜の制作技術を学んだ後、鋳金工芸家で歌人の香取秀真に師事しました。香取秀真は、後継者の育成に尽力し、のちに文化勲章を受賞した著名な人物として知られています。
角谷一圭の作品の特徴は、古典的ながらも地紋や形状に品位のある優雅さです。飾り立て過ぎずシンプルなデザインは、高度な技術を反映しています。

 

大西清右衛門

千家十職の釜師である大西清右衛門(おおにしせいうえもん)は、大西家の十六代当主として知られています。1961年に京都市で、十五代清右衛門の長男として生まれました。大阪芸術大学美術学部の彫塑科を卒業しており、1993年に十六代の名を受け継いだ人物です。また1998年には京都で初の個展を開催し、同時に京都市中京区釜座町にある「大西清右衛門美術館」を設立し、館長として務めました。
1996年には、芦屋釜で忘れられていた「挽き中子技法」という幻の技法を再現しています。さらに2006年には、歴代の名工である二代浄清の作品である「夜学釜(慈照寺蔵)」の復元に成功しました。過去の技法や優れた作品を参考にしながら、新たな創造に挑戦し続けています。

 

茶釜の買取業者の選び方

茶釜とセットの茶道具茶釜を高額で買い取ってもらうためには、買取業者の選択が重要です。骨董品の価値は、制作者・歴史的背景・保存状態・市場の需要によって大きく変動します。骨董品の鑑定士の審美眼や、経験による違いもかなり影響してしまうかもしれません。
本章では、買取業者を選ぶ際のポイントについて、解説していくので参考にしてください。

 

買取や査定の実績が豊富な業者か

鑑定士の職務は、厳格な手順に従うことだけでは進行できません。骨董品に関する専門知識と信用が不可欠です。数十年にわたって買取業務を続けている業者は、顧客からの信頼を確固たるものとしているでしょう。時間をかけて積み重ねた実績は、鑑定士の審美眼と見識を洗練させてきた証拠です。
店舗の風情で「歴史や実績を感じさせる」と判断せず、依頼を検討する前にウェブサイトなどで提供されている鑑定士の情報や鑑定実績を厳しくチェックしましょう。

 

茶釜について精通した鑑定士が在籍しているか

業者のウェブサイトで「鑑定士が在籍している」という記載がある場合でも、まだ安心してはいけません。骨董品の買取に詳しい経験豊富な鑑定士なのか、よく確認してください。
鑑定士の能力には大きな差があり、買取業界の深刻な問題です。一部の買取業者では、新入社員(鑑定士)がネットで似たような品物の価格を検索しながら鑑定をおこなうケースもあります。こうした業者に鑑定や査定を委託すると、適正な価格での買取が期待できない可能性が高いです。
骨董品の買取相場は原則的に「時価」であるため、買取価格に差が生じます。鑑定士は骨董品の知識だけでなく、相場情報にも精通していなければ、正確な価値を評価するのは難しいのです。

 

査定や出張などの料金が無料か

普段から骨董品に習熟していない人たちは、骨董品の査定を頼むことに「ハードルが高い」と感じてしまうかもしれません。陶磁器や絵画などの壊れやすい品物や、多くの品物を売却したい場合には、出張買取の費用や査定料金について慎重に考えることがあるでしょう。
骨董品買取業者の中には、豊富な実績を持つ多くの鑑定士が無料で査定・買取に訪問してくれるところが多くあります。店舗がある地域だけでなく、全国各地に無料で出張買取に対応している買取業者があるかもしれません。
このようなサービスを無料で提供できる理由は、信頼性と実績に裏打ちされた多くの骨董品や古物の取引があるためです。広告費などの経費を削減しながら、利益を確保できることの証明と考えても良いでしょう。

 

茶釜を買取りできなかった場合の処分方法

買取り不可だった時の茶釜の処分について茶釜の買取を希望しても、品物の状態が悪いなどの理由で買取価格がつかないケースも考えられるでしょう。茶釜を手放す際には、売却以外にも以下2つの選択肢があります。

  • ゴミとして廃棄処分する

  • 知人や友人へ渡す(寄贈や寄付)

上記2点について、本章では詳しく説明します。業者へ売却する以外の方法で、茶釜を処分したい方は、参考にしてください。

 

ゴミとして廃棄処分する

茶釜をどのように処分するのかには、いくつかの選択肢があります。
まずは、使わなくなった茶釜を捨てることが考えられるでしょう。陶器製品である茶釜は、一般的には燃えないゴミとして処分するのが通常の方法です。地方自治体によっては、異なるルールが適用されることもあるため、事前に分別ルールを確認して、指定のゴミの日に出すようにしましょう。

 

知人や友人へ渡す

茶釜を知人や友人へ贈与したり、NPO団体などに寄付したりする手段も考えられます。
茶釜を贈与する際、贈与税が発生する可能性がある点には留意してください。これは、価格や贈与相手の非課税枠が110万円を超える場合です。トラブルを避けるためにも、贈与前に事前に伝えることをおすすめします。
寄付を希望する場合は、寄付したい団体に電話やメールで連絡を取る方法もあるでしょう。対象団体に直接コンタクトをとってみるのがおすすめです。
茶釜を始めとする茶道具の処分方法は、以下でも解説しているため、ぜひ参考にしてください。

茶道具を処分する方法は5つある!高く売れるものと業者の選び方

 

茶釜の買取なら永寿堂にお任せ下さい

茶釜など茶道具の買取りは永寿堂へ茶釜を始めとする茶道具には、お点前道具や季節に応じた炉や風炉釜、掛軸、菓子器など、さまざまなアイテムが存在します。また茶道は500以上の流派に分かれており、それぞれの流儀で異なる茶道具(茶釜)が使用されるでしょう。当店では、本番で使用される茶道具だけでなく、練習に使われた茶道具の査定もおこなっています。
茶道具が経年劣化したり事故で損傷したりしていたとしても、希少性が高いものは高額で取引可能です。茶道具を簡単に廃棄する前に、お気軽に茶道具の買取り店である永寿堂へご相談ください。

 

骨董品買取専門店 永寿堂へのお問い合わせ先

・TEL:0120-060-510
・メールフォーム:https://www.eijyudou.com/contact/
・LINE ID:@721crjcp

 

まとめ

茶釜買取りについてのまとめイメージ茶道具のひとつである茶釜はコレクターに、人気があります。しかし、現代の生活スタイルや住環境によっては、茶釜を日常的に使用したり、収納したりすることが難しい場合もあるかもしれません。不要な茶釜をお持ちの方は、ぜひ専門の買取店に査定をお願いしてみてください。

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